食品開発展2016 β-グルカン協議会特別プレゼンのご報告
食品開発展2016におきまして、β-グルカン特別プレゼンを行いました。内容は基調講演とβ-グルカン協議会会員企業によるプレゼンです。
長時間にわたる講演にも関わらず、多くの方々に参加いただき、盛会となりました。皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
記
日 時 : 2016年10月6日(木) 13:00〜15:20
場 所 : 東京ビッグサイト(東京都江東区有明3−11−1)
西展示棟アトリウム2Fプレゼンテーションルーム K会場
来場者数:82名
1.基調講演 :
講師:東京薬科大学 薬学部免疫学教室 大野尚仁教授
演題:β−グルカンの構造と機能のダイバーシティー
内容紹介:
β‐グルカンのダイバーシティ(多様性)について、生物進化の視点や免疫学的視点に立って詳しく説明されました。さらに、免疫機構の調節について、細胞間のみならず、神経系や腸内細菌叢を介した機構など、機能の制御は多面的に行われていることを示されました。
また、β‐グルカン受容体(デクチン1)の発見に伴い、作用機構が分子レベルで明確にされた物質となったことを力説されました。さらに応用例としてレンチナンについて説明されました。
2.-グルカン協議会会員企業プレゼン
1.パン酵母β-グルカン「BBG」 オリエンタル酵母工業
「オリエンタル酵母工業鰍ゥらは、パン酵母由来のβ1・3/1・6グルカンが紹介されました。
一般的にはβ1・3/1・6グルカンは免疫賦活作用が期待できると言われております。そのため今回のセミナーでは、弊社が実施した動物及びヒトでの機能性を中心に紹介致しました。パン酵母の食経験の豊富さから来る安全性の高さから、グミやキャンディーなど様々な食品に安心してご利用いただけます。
2.水熱処理された黒酵母βグルカンの物性について 伊藤忠製糖株式会社
伊藤忠製糖鰍ゥらは、黒酵母由来の水溶性βグルカン「クルルのβグル」が紹介されました。クルルのβグルは水熱処理が施されており、従来のβグルカンよりも水溶性、高純度、低粘性の特長を持ちます。
今回のセミナーでは、そのハンドリングの良さや物性について紹介致しました。
ドリンクや食品等の原料としてはもちろん、様々な用途でご使用いただけます。
3.ADEKAのβグルカン 株式会社ADEKA
株式会社ADEKAからは2種類のβグルカンが紹介されました。
飲料やゼリー等の用途に適した『発酵ベータグルカンLQ』(黒酵母培養液、βグルカン1%以上)と、機能性表示対応可能素材である、大麦βグルカンシリーズ;βグルカン含量70%以上の『大麦ベータグルカンE70-S』、同30%以上の『大麦ベータグルカン30』、同8%以上の『大麦BL-100』が紹介されました。
4.大麦βグルカンの紹介と商品開発への活用 みたけ食品工業式会社
みたけ食品工業の開発品「βグルカンリッチ大麦粉」「βグルカン濃縮大麦粉」について、製品の説明、大麦βグルカンの含有量、利用方法の説明がありました。
製品説明:βグルカンリッチ大麦粉はβグルカンの多い大麦を微粉砕した大麦粉です(βグルカン約8%含有)。βグルカン濃縮大麦粉は独自の粉砕技術によりさらにβグルカン含有量を高めた大麦粉です(βグルカン約20%含有)。
利用方法:小麦粉の置き換えとして、パンや焼き菓子などにご使用いただけます。
5.飲料に適した「大麦β-グルカンシロップ」のご紹介 群栄化学化学工業
群栄化学工業の開発品「大麦β-グルカンシロップ」について、製品説明、β‐グルカン含有量、利用方法等の説明がありました。
製品説明:大麦を原料としたシロップで、大麦と同量のβ‐グルカンを含有。
利用方法:飲料やゼリー用食品素材(β‐グルカン1g摂取可能)、
機能性表示:UMIN登録に則り、試験実施中
6. 糖尿病患者におけるえん麦β-グルカン摂取の影響
−最近のメタアナリシス事例のご紹介 株式会社えんばく生活
「えんばく生活社の製品『えん麦のちから』についての概要説明のほか、えん麦β−グルカンについて第三者機関から最近発表された研究論文に関して紹介説明がありました。
製品説明:えん麦ふすまを主体とした粉末製品で、3種類のラインナップを販売中。
利用方法:牛乳、豆乳などに溶かして摂取。その他パンケーキやクッキーに加えるなど多様な利用が可能。
機能性表示:目下登録作業を実施中